今回のテーマは、擁壁のある土地のチェックポイントです
どうも。
注文住宅研究員の宅です。
今回は、土地を購入する際に擁壁がある土地を購入検討することもあると思います。
その際に、役立つチェックポイントをまとめてお伝えしていきますので、
参考にしてください。
大きく分けてチェックする場所は、周辺環境と擁壁自体の2つになります。
それぞれ簡単に説明していきます。
周辺環境チェックポイント
ここでお伝えする周辺環境とは、擁壁の周りの環境と擁壁の水対策がなされているかについてを指します。
ここでのポイントは全部で3つになります。
水抜き穴は正常か
まず最初にチェックすべきなのは、水抜き穴です。
これがないと、地面の中に染み込んだ水の逃げ道がないため、非常に危険とされています。
また水抜き穴があったとしても、ゴミや土、草などが入っていて詰まっていたら意味をなさないので、確認しておきましょう。
できれば、大雨の日に訪れて、水抜き穴からちゃんと水がちゃんと出ているか確認したほうが安心できると思います。
水のしみ出しはないか
次に、水のしみ出しがないかどうかの確認。
水抜き穴以外から水がしみ出してしまうと危険な状態です。水抜き穴以外の箇所に小さい穴が空いていて漏れ出ていることになってしまいます。
また、漏れ出ていなかったとしても、擁壁自体が常に湿っている場合も同様です。
擁壁内にある水が残ってしまっていて、排水不良となっている状態となってしまいます。
擁壁は土留めであり、本来の役割は土圧を抑えるためのものですが、排水できないとそこに水圧も加わってしまうので、崩壊してしまう危険性が高まってしまいます。
擁壁の状態も確認しておきましょう。
排水設備はしっかりしているか
最後に擁壁の下の部分、水抜き穴の下の排水設備です。
水抜き穴から出た水が流れていくための設備です。そのため、排水溝がズレている、壊れている、雑草が生えているなどの状況の場合、排水された水が流れていかず危険な状態になってしまいます。
排水設備も確認しましょう。
擁壁状態のチェックポイント
次に、コンクリートブロック積み擁壁、重力式コンクリート擁壁、鉄筋コンクリート擁壁に共通してチェックしたほうが良いことをお伝えします。
擁壁自体にヒビが入っていないか
擁壁自体に、縦や横のヒビ、出隅にヒビが入っている場合、そこから壊れてしまう危険があります。擁壁自体が正常なものかどうか確認しておきましょう。
擁壁がズレていないか
擁壁が、途中で前後にズレていたり、上下にズレていたりしないか確認したほうが良いです。
本来の擁壁は、ズレがない状態のため、もしズレが生じている場合、上下なら不同沈下、前後なら土圧や水圧による押し出しが考えられます。どちらにしても擁壁の安全性としては危険なので注意したほうが良いです。
擁壁が傾いているかどうか
擁壁自体が傾いている場合、地震などの影響か、もしくは土圧の影響、排水不良などで傾いてしまっている可能性が考えられます。
この場合、上に家を建ててしまうと、擁壁が傾くにつれ、家も傾くこととなってしまいまうので、必ず確認したほうがいいです。
コンクリートブロック積み擁壁の場合、ブロックが膨れていないか
ブロックを積み上げている擁壁は、一つ一つがブロックでできていますので、ふくらみがあったり、せりあがったりしている場合、危険な状態です。
土圧なのか水圧なのかわかりませんが、なにかしらの影響で、形状が変形してしまっているということです。そのため、修繕するなり注意が必要です。
最後に
いかがでしたでしょうか。
諸々不安になることもあると思いますが、状況を把握したうえで購入するもしくは、しないという選択が出来ればなと思い、書いています。
私も土地を探している中で、擁壁のある土地と出会ったのは、一度や二度じゃありませんでした。
実際最初の頃は、擁壁など見ずに、来てみた時に駅から来やすかったなとか、車が通るのに十分な広さがあるなとか、南向きにある家を気にしたり、土地の形もいいし、広さも十分だなぁと確認したり、ゴミ置き場はここかそれなら大丈夫だな、などとしておりました。
上に家が建つことを考えた土地観察ではなく、住んだ時にどうかばかり考えていました。
実際の経験的には、細かい擁壁のことなんて、多くの不動産屋もハウスメーカーも話してくれません。もちろん、中にはしっかり説明してくれる人もいましたし、全員が全員ではないと思うのですが、こんなに重要なことなのに、知識と身につけておかないのは怖いなと思った次第です。
是非参考になれば幸いです。
また、実際に細かく評価点をつけながらチェックする方法は、国土交通省から出ていますので、擁壁チェックの際に参照すると役に立つと思います。
宅(たく)
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